【イベントレポート】北区つながるワークショップ「地蔵盆のニューウェーブ」-これからの祭りのつくり方を考える-
レポート2018年11月13日
北区つながるワークショップ「地蔵盆のニューウェーブ」-これからの祭りのつくり方を考える-
10月21日(日)、京都市北区役所にて北区つながるワークショップ「地蔵盆のニューウェーブ」-これからの祭りのつくり方を考える-を開催しました。北区つながるワークショップは、北区をより暮らしやすく、住みやすくするための対話の場。今年度は「あなたの遊び心が、まちを楽しくする」をテーマとして全4回の開催を予定しています。
第1回目となる今回のゲストは『Dongree コーヒースタンドと暮らしの道具店』の店主、柴崎友佑さん。参加者にはこれまで地蔵盆を担当された方や関心のある方、北区で取組みをされている方や地域を盛り上げていきたい方々がご参加され,地蔵盆をはじめとした地域の祭りの現状とこれからの形について話合われました。
『Dongree コーヒースタンドと暮らしの道具店』は京都5人の焙煎職人による新鮮なコーヒ豆と、様々なジャンルの職人が作る「暮らしの道具」を扱うお店。今年の夏にはお店のある池殿町での地蔵盆に合わせた「Dongree 地蔵盆マーケット」を開催しました。
町内会ごとに開催されることが多い地蔵盆ですが、子どもの減少や担い手の高齢化、資金不足などで継続的に開催していくことが困難になっている状況も多いと言います。池殿町も例外ではなく、「今年は少し難しいかな」という声が町内に聞こえていた中で、柴崎さんが若手としてお手伝いできることがあると考え、町内会長さんにお話ししたことから今回のマーケットが実現しました。それまでは町内に店舗はあるが、それ以外の特別な関わりを持っていなかった柴崎さん。地蔵盆マーケットは町内会長さんなど地域のコアとなる人が積極的に町内へ情報共有して下さったことで、新しい試みがトラブル無く地域に受け入れてもらえたと話します。
(※地蔵盆マーケットの様子 柴崎さん提供)
地蔵盆マーケットでは、柴崎さんの知り合いの職人さんにも声をかけ、町内外からお店が出店。焼きそばやカレー、唐揚げなどの飲食店や木工作家さんによるおもちゃやワークショップに町外からも多数の参加者が訪れました。地蔵盆マーケットを振り返り柴崎さんは、自身の表現したい「人とのつながりを大事にしたお店」と担い手不足、参加者不足に悩む町内会のニーズが一致したと言います。
地蔵盆マーケットが実現した背景には、柴崎さんが北区雲ケ畑で取り組み成功した「Dongree Camp Market」での経験がありました。知り合いから「北区の山の中に面白い場所があるから、そこで何かしてみないか?」と声をかけられた柴崎さん。それまでイベントを開催した経験はなかったものの、人のつながりで開催した企画展やコーヒーを淹れながら人と話すことを続けていた中で一緒にやれそうな人の顔が浮かび、挑戦しようと思ったと言います。
そういった柴崎さんがお店を始めてから2年間に「円」より「縁」という考えで繋がってきた40組以上の作家さんやお店さんが声掛けに応えてくれました。1人1人紹介できるくらい密に繋がっている人達が、インフラも整っていない山奥で、集客や出展料も曖昧な段階にも関わらず出店してくれたことが一番の出来事だった話します。
参加者も山奥までわざわざ来てくれる価値観を共有した濃ゆい人たちで、そういった人たちが他の参加者を巻き込む形で今回のイベントの集客をしてくれたことが、会場をちょうど埋め尽くす約440人が参加するイベントになった要因だと話しました。
(Dongree Camp Marketの会場の様子 柴崎さん提供)
まとめとして、豊かに成長していくコミュニティに必要なのは「1 人の呼びかけと、互いに顔の分かる距離感」だと話し、1人1人と話をして「何かやろうぜ」と言える距離感の人達と会い、話し、分かち合ってきたこと。そして「何かやろうぜ」の「何か」が山奥になったり、地蔵盆になったと話しました。
感想共有タイムでは、池殿町での伝統的な地蔵盆の中での地蔵盆マーケットの位置づけや、地蔵盆を別の町内会とも協力して開催した例など、これからの地蔵盆について意見や質問が投げかけられていました。その後は、柴崎さんのプレゼンテーションを聞き、「今日一番大事だと思ったキーワード」をA4用紙に記入し、会場内で歩き回りながら似ている人同士で話し合いました。
これまで地域コミュニティの主役を担ってきた「町内」や「自治会」が、これからどんな風に世代交代していくのか。柴崎さんが築いてこられた人とのつながりの大切さなどが話し合われ、終了時刻後30分以上も盛り上がりが続きました。
イベントの終わりには、それぞれの活動を宣伝して頂ける時間としてオープンマイクを実施しました。
【参加者の感想】
・小さな小商いが町の力になっていく、まちを変えていくといとこらが印象に残った。
・イベント自体をみるのではなく、誰とやりたいかが大事。やはり自分が一番楽しんで実践していくことで、人が自然についてくるなと感じました。
・自身の肌感覚を知ることが大切!面白いと思ったことをアクションすること!
・普段からの地域の人との関係づくりの大切さ。それを改めて気づくことが出来た。
・町内の祭りなど、参加しようと思いました。
・地蔵盆というテーマに惹かれてくる人が意外にも多い。
・今まであちこち顔を出していたのですが、媒介者としての役割を少し意識してみたいと思います。
次回は11月24日(土)10時~12時、パトラン京都の代表鳥本光照さんをゲストに『「ランニングブームの裏側で」-スポーツを楽しみながら地域の人々が繋がる-』を開催します!
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